西洋医学と東洋医学の違いとは?

西洋医学と東洋医学の違い

2つの医学は、人のからだをどのようにとらえるかが大きく異なります。

西洋医学では、人体をバーツ(いろいろな器官)の集合体としてみていきます。

東洋医学では人体全体を一つのものであると考えます。

これが治療方針の違いとなるのです。

パーツの集合体でからだをみる西洋医学

西洋医学では、病気の原因になっているパーツをみつけ、そのパーツを正常に戻せば、病気は治ったことになります。

西洋医学では、いろいろな検査をおこないます。検査から出されたデータや画像を検討し、平均的なものよりどのくらいずれているかで、そのパーツが正常か異常かを判断します。

患者さんの症状や経過、バイタルサインといわれる血圧・脈拍・体温・診察での所見、血液検査やレントゲンなど画像診断を診て、総合して可能性のある疾患を絞り、病気が何かを診断していきます。

診断がでれば、それに対して投薬や手術で対応していきます。

科学的根拠を重要視し、そこから得られるデータを基に治療を行います。

ですから症状があっても、データとして明確な異常が表れないと、治泰の方法が決めにくいといったデメリットもあります。

西洋医学の特徴

★西洋医学

  • 病気にかかった部位を重点的に治療する
  • 科学的根拠による多くの人に効果のある治療法を重視
  • 感染症や外科手術で回復するような症状に強い


◆得意な分野
ホルモンの不調による病気
細菌などによる感染症
手術が必要な病気やけが

東洋医学の素晴らしさ

身全体を1つのものとしてみる東洋医学

東洋医学でも、人間のからだを臓脇や経総などに分けて考えますが、これらすべては連続していて、人体はーつのものであると考えます。

東洋医学でいう病気とは、からだのある部分の調子が悪くなって、からだ全体に影響がおよび、別の部分に症状が現れてきたものをいい、パーツではなく、からだ全体の調子を整えるのです。

全体がよくなれば、ある部分の症状(病気)も消えるという理屈です。

なお、からだ全体の調子というときには、肉体だけでなく、心の状態も入っているのが特徴です。
このような特徴のある東洋医学では、いちばん気になっている症状を治療したら、そのほかのちょっとしたトラブルも解決し、心身ともに健康になることもよくあります。

東洋医学の特徴

★東洋医学

  • 人体に起こる現象は、みな関連があると考える
  • カラダのバランスを整える全体的な治療
  • 自然治癒力を高める


◆得意な分野
肩こり、めまいなど、漢然とした不調
原因が特定しにくい不調

明確な症状が出ていない未病


しかし、だからといって東洋医学だけを頼ればいいというわけではなく、病気や症状によって、西洋医学と東洋医学、それぞれ得意な治療方法がありますので、現在は西洋医学と東洋医学の両方の側面から治療する病院も増えています。

中国でも多くの人は、西洋医学と中医学を併用しているように、治療方法をどちらかに限定せず、両方のよいところを使って、より健康で、元気な毎日をおくりたいものです。

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(2019年11月26日)

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